データを活用する社内風土を醸成し、社内報のデジタル化、オウンドメディアの立ち上げを実現
「レヴォーグ」、「フォレスター」など人気シリーズを誇る「自動車事業」と「航空宇宙カンパニー」で新たな価値を生み出し続けている『株式会社SUBARU』。1917年に創設された飛行機研究所をルーツに、1953年に設立した『富士重工業株式会社』を経て、創業100周年となる2017年に『株式会社SUBARU』(以下、『SUBARU』)へ社名を変更した。運転支援技術「アイサイトX(エックス)」など、最新鋭の安全技術、そして世界に向けて“スバルブランド”を訴求するべく魅力的なカーラインナップと技術価値の創造を目指している。
「人を中心としたモノづくり」を通して安心と愉しさを提供し続けるSUBARUは、世代を超えて支持を集めており“スバリスト”と呼ばれる愛好家を生み出してきた。そんなSUBARUでは社内DX化を加速させている。その一方で課題となっていたのが、コーポレートサイトの運用を始めとしたWebサイト運用だった。「データを活用する習慣がなかった」というSUBARUが、User Insightの導入からわずか2年でオウンドメディアを立ち上げ、デジタル化した社内報の活性化を実現させたロードマップに迫る。
- 株式会社SUBARU
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- 広報部 オウンドメディアグループ
主事 佐藤 葉之 氏
椿 英人 氏
吉田 亘佑 氏
- 広報部 オウンドメディアグループ
課題
Webサイトのデータ活用、施策を定量的に振り返るという習慣がない中で、Webデータの社内共有と活用を実現するため、誰もが扱いやすい解析ツールを求めていた。
「安心と愉しさ」を普遍の提供価値に、機能面はもちろんのこと遊び心を効かせた情緒価値の創造も大きな魅力の『SUBARU』。しかし、長らくWeb専任の担当がおらず、“Webデータを活用して定量的に施策を振り返る”という習慣がなかったという。佐藤氏によると「当時は、コンテンツごとに各部門の担当が他業務を兼任しながら担当していたため、Webデータの検証はおろか、ニュースリリースや会社の基本的な情報を更新することに精一杯で、社内で人材を育成しようにもできない状態でした」という。そこでまずはコーポレートサイトの分析とWebデータの社内共有、活用を実現するため、誰もが扱える解析ツールを求めて2021年2月にUser Insightを導入した。
使用感について椿氏は「専門的な解析ツールだと、使いこなせる自信がないので、Webを担当するハードルがグッと上がるのですが(苦笑)、User Insightの第一印象は“面白い”でした。とっつきづらさが一切なく、直感的にスッと使いはじめることができたのは印象的でしたね」と語り、導入と同時にコーポレートサイトの解析をスムーズに進めることができたという。
活用方法
課題点を可視化できるヒートマップ、簡単に作成できるレポート機能で、データの社内共有を促進。部署を超えたチーム感の醸成にも。
コーポレートサイトのニュースリリースを掲載するページでは、元々は印刷していた紙ベースのレイアウトをそのままWebサイトに活用していたが、ヒートマップで確認すると、直帰率やクリック率、さらには関連リンクがないなど、レイアウトと記事構成がWebに対応していないことが明らかになった。「リリースの原稿は、別の担当者が作成しており、課題を改善するためには執筆する担当者にも課題点に気づいてもらう必要がありました。しかし、ただデータだけを伝えてもなかなか伝わらない。その点、ヒートマップは誰が見ても“クリックされていない場所”、“読まれていないエリア”といった課題が一発でわかります。コーポレートサイトの各コンテンツの課題をそれぞれのメンバーと共有しながら修正を重ねることで、直帰率は13%改善するなどの成果もすぐに出すことができました。施策の検討から改善までのスピード感は一気に上がりましたね」(椿氏)。
「これまで担当部門ごとにページを作成していましたが、User Insightとヒートマップで共通認識を図ることができ、部門を超えて企画から一緒に制作できる環境になりました」と椿氏が語る通りUser Insight導入後により、これまで踏み切れないでいたデジタルメディア開設の機運が一気に高まった。2022年10月に社内報をデジタル化へ移行し、2022年12月にはオウンドメディア開設を実現。オウンドメディアの運用に際しては各ページのレイアウト改善にヒートマップを役立てている。
吉田氏は「動画の再生数が伸びない記事をヒートマップでチェックした所、動画リンクのない画像にクリックエリアが集中しており、最終エリアを見ると動画を配置したエリアまで読まれていないことも明らかになりました。そこで、動画リンクを閲覧率の高い記事上部へとレイアウトし、かつ再生ボタンのデザインを大きく目立つように修正しました」とヒートマップで明確になった課題点の改善を行っている。
ヒートマップを用いたページ改善は社内報でも展開。「特にレポートの作成が簡単でとても便利。レポート作成の手間や工数が軽減され、考えることに時間を注ぐことができています。ヒートマップで結果を見て、改善して、蓄積するといったサイクルがチームできるようになってきたことで、コーポレートサイト、社内報といったそれぞれのチーム内で新しい企画やアクションの相談も増え、スタッフ全体の意識にも変化が起きてきたと感じています」(佐藤氏)。
成果
User Insightはデジタル化した社内報の活性化、オウンドメディアのリリースにも貢献!Googleサーチコンソール連携で、さらなる読者層・ファン層の開拓にもつながっている。
Webデータを活用し施策の振り返りとデータ共有を行うという当初の課題を早々に達成し、わずか2年でデジタル化した社内報の活性化、オウンドメディア「SUBARUびと」「エンジニアたちの挑戦」のリリースも実現。「コーポレートサイトの長い歴史の中でも進化のスピードが飛躍的に上がった2年間だと感じています」とその手応えを語るのは佐藤氏だ。
現在ではグーグルサーチコンソールと連携しサイトへの流入キーワードの分析も活用している。椿氏によると「訴求ポイントの裾野を広げたいという思いもあったんです。弊社に興味のある方には、エンジニア視点やモータースポーツ視点といったキーワードで検索される方もきっと多いだろう、と。そうした意図の元で、モータースポーツを活動の場にした『エンジニアたちの挑戦』というコンテンツを作成し、User Insightで確認してみると、これまでとは違う年齢層や属性の方々からアクセスをいただけていることがわかりました」とさらなる活用術も。
検索キーワードの前後比較から意外な気づきを得ることができるのも大きな特長だ。「実際に、User Insightを導入するまでは、弊社を検索する上で都市対抗野球にこんなにもフォーカスされているとは思ってもいませんでした。こうした気づきをミーティングでの議論の材料にして、コンテンツ企画につなげるという施策も展開していければと考えています」(椿氏)
今後の展望を伺うと、吉田氏は「使い始めて1ヶ月ちょっとですが、すでにいろんな使い方ができることがわかってきました。さらにUser Insightを活用してより多くの方々に楽しんでいただける記事制作をしていきたいですね」。
椿氏は「一般的に”解析ツール=社外向けのサイトでの活用”というイメージが強いかと思いますが、社内向けのサイトでもUser Insightの活用は、アイデア次第でまだまだ広げられると考えています。弊社にはまだツールを導入していないWebサイトもたくさんありますので、こうしたサイトでも新たなツールの使い方ができるように、User Insightの魅力を全社的に広げていきたいと考えています」。
佐藤氏は「この2年で社内でのWebデータについての意識の高まりや、部門を超えたチーム感の醸成など、本当に大きく変わったなと思います。今では社内報チームも自分たちでヒートマップを活用して改善案を出してくれていますしね。今後もWebデータの共有と活用をより深めて、新しいことにチャレンジしていく気風を社内でさらに広げていければと考えています」
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