SaaS支援メディア「ボクシルマガジン」PV数300%超アップさせたUser Insight活用方法とは?

スマートキャンプ

SaaS(Software as a Services)/クラウドサービスのマーケティング支援プラットフォーム『ボクシル』をはじめ、さまざまなシーンでビジネスの生産性を高める事業開発を展開するスマートキャンプ株式会社(以下、スマートキャンプ)。2015年4月にリリースした『ボクシル』は、サービス提供時から注目度も高く、PV数に加えて掲載企業数、商談発生件数を堅調に伸ばし続けてきた人気のサービスだった。しかし、16年11月ころよりPV数が停滞。『ボクシル』のメディア集客を担う『ボクシルマガジン』の記事を見直すべく、User Insightを活用したという。

多くのオウンドメディアにおいて、直帰率、離脱率の高さは悩みのタネにほかならないが、そうした直帰離脱の高かった記事をUser Insightでいかに分析し、PV数を300%以上も増やすことができたのか? スマートキャンプ Media div. 編集長の時田信太朗さんにお話を伺った。

― まずはUser Insight導入の経緯からお伺いしたいのですが。
実は『ボクシル』リリース当初からUser Insightを導入していたんです。SEO対策としてユーザーローカル社をはじめ、いくつかの外部の業者さんにもアドバイスをいただきながら、リリース以降、堅調な成長を続けていました。しかし、リリースから1年半ほど経過した2016年11月ころから、PV数が停滞し、思うように伸びなくなってしまったんです。

スマートキャンプ

― 停滞の理由は何だったのでしょう?
社内で分析を重ねた結果、2つのポイントで課題がありました。まず、自社プロダクトと読者を繋ぐ記事が作れていなかったこと。当社が目的としていたのはリード(見込み客)の獲得ですが、オウンドメディアを始めた当初は、目的に沿った記事制作ができなかった。つまりリード獲得につながらない記事が多かったということですね。
次に、制作した記事の構成に問題が合ったこと。これは後にUser Insightで分析してわかったことなのですが、記事内で読者がまったく見ていない部分に重要なコンテンツを置いたり、逆に読まれている部分にプロダクトサイトへのリンクがなかったり、ということが多く見られたことです。

― 2つ目のポイントのお話は後ほど伺うとして、当時はどのような対応策を取られたのでしょう。
まずは記事のバリエーションを増やすために、記事を大量に制作しました。いろんな角度からキーワードを広げていったのです。“研修で使えるおすすめのトークネタ10選”や“司会進行がうまくなるポイント”などなど。今考えてみれば、当時としてはリード獲得につながらない記事をたくさん作ってしまっていたと感じています。

スマートキャンプ

― タイトルを聞くととても面白そうで、つい惹かれてしまいますが…。
確かに記事も面白くて、ある程度はPV数にもつながりました。ただ、本来の目的であるリード獲得には至っていかなった。コンテンツを活用していただけるように、請求書などのテンプレートを大量に制作して記事として掲載するなどの企画も展開しました。記事数を増やし、キーワードの多彩さも揃えて、実用性を兼ね備えたコンテンツも増やしたんです。それでも結果的には作業量とコストがかかる割には費用対効果を出せなかったんです。

― なるほど、量を増やす、バリエーションを広げるなどコンテンツの工夫はかなりなさったわけですね。
ええ。その上で、PV数だけでなくリード獲得という目的を達成させるために最も効果的なのは、無駄な記事を減らして狙いたいキーワードでしっかりと検索順位1位を獲得することだと痛感しました。そこでUser Insightの積極活用をしようと決めたんです。

「脱停滞期」。PVとプロダクトページへの送客数を劇的に向上させたUser Insight活用方法とは?

― ちなみに、それまでのUser Insightの活用というのは?
今振り返ってみれば、ほとんど使いこなせていない状態だった、というのが正直な感想です。
積極活用をしようと決めたときに、ユーザーローカル社のご担当者に使い方について改めてご相談したんです。“こういう使い方をしたい”という当社の目的に対して、綿密なやり取りの中で、当社なりの効果的な使い方が見えてきたという感じでしょうか。

― では実際の活用方法を教えてください。
大きく2つあります。
まずは顧客の目的に沿った記事を作れていないことの解決策です。
これはキーワード検索で1位を狙いたいキーワードを選定することからはじめました。PV数や流入数などのSEOランキングで上位を取った記事がどれだけ読まれているのか。『ボクシル』のお客様のサービスが含まれるようなカテゴリに関連するキーワードを選びつつページの滞留時間なども分析し、今どんなキーワードが求められているかを分析しました。

― では、もうひとつは?
記事のクオリティ向上を目指したリライト・再構成にヒートマップを活用したことです。これが絶大な効果を生み出しました。

― 記事のリライトにヒートマップを?
はい。そもそも、多くの記事を制作しながら、読んでいただきたいキーコンテンツの部分が読者の目に届けられていなことがもったいないと感じていたんです。制作した記事のPV数やSEOランキング、そして直帰率や離脱率についての結果が悪ければ、どこが読まれていて読まれていないのかヒートマップを活用して分析する。その分析をもとに記事のリライト・再構成を行うんです。
なので弊社は直帰率の高い記事は記事ごとに分析しており、直帰されてしまった場所を見つけたることができたらその箇所を削ったり、またはほかに読まれている段落を上に持ってきたりするなどして記事を再構成しています。目次や見出しで直帰されてしまっていた場合は、テキストを書き換えることも視野に入れます。

ヒートマップ

クリックボタンの配置位置もヒートマップの分析から変更・調整することで、クリック率アップに繋げることができます。これは、読者のスクロールした範囲がわかるヒートマップ(終了エリア)から、熟読エリアを見て読者がどのパラグラフをよく読んでいたのかをチェックし、最終クリックエリアでどのリンクが押されていたのかをしっかり分析することで改善に導くことができます。たとえば、直帰しなかったユーザーは表示範囲外であるページの最下部分の文章を熟読していて、そこのリンクを多くクリックしていた場合は、その部分の文章とリンクを上段に移動することで直帰率が改善されました。こうした活用方法はUser Insightならではの強みであると感じています。

― 記事ごとに分析するというのがポイントのようにも感じました。
当社では記事ごとに注力するポイントが違うため、記事ごとに分析することでさらに詳細な改善点まで見出すことができたのだと思います。ヒートマップの魅力は全体的に俯瞰して確認・解析できる直感的なわかりやすさです。この利点があったからこそ、当社ならではの活用方法に繋げられたのだと感じています。記事のリライトに関しては、ヒートマップをベースにしたリライト指示書を作成して原稿を作成いただいているライターさんにお渡ししています。ヒートマップで見るとどこが読まれていなかったかが一目瞭然で、情報共有がしやすく、指示も明確に伝わりやすいのではと手応えも感じています。

― 記事のリライトという解決策を講じたことで、直帰率は改善されたのでしょうか。
効果はかなりありました。直帰率が下がっただけでなく当初の目的であったプロダクトページへの送客を増やすことができました。また、読者が興味を持っている部分を把握することで、効果的なリライトやページ構成の変更ができるので、ページとしてのUI・UXも向上し、結果的にSEO改善にも役立てています。

PV数の変遷グラフ

PV数変遷グラフ
2017年1月から2018年1月までの1年間でPV数は320%増と飛躍的にアップしている

― 多くの人に読んでもらうためのより効果的な記事制作が可能になったわけですね。
はい、そのためにはランキングで1位を獲得した記事こそ改善をし続けて、つねにコンテンツを時代に最適化させていくことが大事だと考えています。最近の検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードがどれだけページ内に含まれているかといったキーワードの数だけで判断するのではなく、ページ滞在時間や回遊率といったコンテンツの質も評価対象になっています。そのため、ランクを下げない記事構成をするためにも、ヒートマップは記事と、そしてページそのものの価値を全体的に見直すことができるのでSEO対策としても大きな役割を担っています。

― リライトを工夫したことの波及効果は絶大ですね。
そのとおりですね。記事を新しく制作するよりも、再構成やリライトをするほうが作業効率もいいですし、コストもかからないので、改善方法としては多くのメディアのご担当者さんにもぜひお試しいただきたいと思います。また、ランキング形式の記事なども年度ごとにまとめて最新版と比較できるアーカイブとして再利用もできます。せっかく手間を掛けて制作した記事が有効に再活用できるのは、我々にとってはもちろんですが、ユーザーにとっても有意義ではないでしょうか。

ヒートマップだから実現できる属人化させない仕組みづくりを目指す

スマートキャンプ

― それでは、今後の展望をお聞かせください。
現状は、ヒートマップを活用して分析したリライト・再構成の手順をマニュアル化して誰もがリライトの指示書を作れるようにする仕組みをづくりを進めています。個人に頼った指示が必要だと意味がないと考えていて、属人化させない手順化、仕組みづくりが大事だと考えています。
User Insightを活用すれば、こうした仕組みも実現できると考えています。リライトの指示書にはヒートマップも引用し、なぜ“ここで直帰されることが多いか”といった記事ごとの課題を可視化してみんなで共有できるようにしています。可視化できることで、言語化しづらかったリライトの指示も、視覚的なヒートマップと合わせて伝えることでしっかりした理由付けにつなげることができるのも、波及効果といえるでしょう。
今後の展望としては、これまでのSEO対策に加えて、SNSの意見もより細かく分析していきたいと考えています。

SNS内での拡散や他メディアによる転載、インフルエンサーによる発言が認知度拡大に繋がったり、PV数増加に繋がることもあるので、ユーザーローカル社のSocial Insightを今後は積極的に活用して記事がどれだけ拡散しているか、テキストマイニング機能や他媒体の口コミなどの分析も取り入れていきたいと思っています。

― では最後に、User Insightを活用するコツがあれば教えてください。
多彩な機能があって、いろんな使い方ができるのが大きな魅力の反面、使い方に迷っておられる方も多いのかな、とも思います。そうしたときは使用目的を明確にして、分析するとより効果的に使えるのでは、と感じています。
もし、最適な目的がわからなくなってしまったら、ユーザーローカル社の担当者さんにお気軽にご相談するのをおすすめします。こちらのリクエストもしっかり聞いてくださいますし、見えていなかった目的がわかることもあると思います。

―― ありがとうございました。

時田 信太朗。静岡県出身。外資系SIerに入社し、基盤系エンジニアとして開発を経て、SBクリエイティブに転職後、WEBメディア「ビジネス+IT」でメディア運営、コンテンツ制作全般に携わる。2017年からスマートキャンプにジョイン。B2B/SaaS比較メディア「ボクシルマガジン」および働き方改革メディア「ビヨンド」の編集を統括する。

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