直帰率・離脱率ともに22%改善!前週比売上107.5%と即効性のある成果も。ヒートマップでユーザー行動を把握し、流入経路分析で回遊性を高める改善施策を実現

「おいしく、たのしく、すこやかに」をコーポレートメッセージに掲げ、1899年の創業以来、幅広い世代に愛される商品を提供し続ける『森永製菓株式会社』。菓子、アイス、食品・飲料、健康・美容と多岐にわたる商品を展開し、ロングセラー商品を生み続けている。

同社のホームページでは、各商品の歴史やキャンペーンを発信するブランドサイトのほかに、小学生がSDGsを楽しく学べるサイトも運営している。数多くのサイトを運営する中、よりよいサイト作りを目指していたが、データ活用が進まず、勘に頼った施策を回していたこともあった。ここでは、データによる意思決定を図るためにUser Insightを導入して日々の業務で活用しているマーケティング部の二宗氏に、具体的な活用方法や得られた成果などについてお話を伺っていく。

森永製菓株式会社 ブランドコミュニケーション部 広告グループ 二宗 瑞季氏
森永製菓株式会社
  • ブランドコミュニケーション部 広告グループ
    二宗 瑞季氏

課題

組織でのデータ活用を促進し、より効果的なサイト改善を実現したかった

マーケティング本部に所属する二宗氏は、森永製菓の企業サイトやサステナブルに関するサイトなどを幅広く管理し、ユーザーに向けた魅力的なコンテンツ追加やサイト改修を担っている。User Insight導入以前は、無料ツールを活用し、PV数やリファラーを見たり、広告を打ち出した際のアクセスの増加を確認したりしてサイト分析を行っていた。分析を進める中で、二宗氏はさらにデータ活用を進めて効果的な施策を回す必要性を感じ始めたという。

「サイトのリニューアルをしたいという気持ちは常にあるのですが、数値分析ツールだけではユーザーにとってアクセシビリティが良好なのかどうかを把握できず、勘に頼って改修してしまうこともありました。例えば、サステナブルサイトのクイズやゲームがよく見られていることは数値分析の結果で分かります。しかし、ユーザーが何に興味を持っているのか、どのコンテンツを活用しているのかまでは分かりませんでした。よりサイトやコンテンツの認知を広げたいと思った時に、どこを変えたらよいのかが見えづらく、SNSでの告知を増やすなど、サイトに関わらないところでないと着手しづらかったのが実情でした」と二宗氏は振り返る。

導入したUser Insight もちろん、サイトの改修にはコストが発生するものだ。そのため、勘に頼った改修をするのではなく、データを活用して効果的、かつメンバーが納得できる施策を回さなくてはいけない。

そこで、森永製菓ではサイト運営におけるデータ活用を促進するためにUser Insightを導入した。「User Insightは、ヒートマップでサイトの見られ方が可視化され、数値情報も簡単に確認できることが魅力です。社内での活用を促進していくうえで使いやすさは重要だと考えていたので、ユーザーの動きが一目瞭然なのは、導入を決めた大きなポイントでしたね」と二宗氏。

導入したツールが使いづらいと、現場への浸透しづらさにもつながってしまう。サイト解析ツールの中には、上級者向けのUIとなっているものもあるが、User Insightは初心者にも優しい設計だ。二宗氏は「はてなマークにカーソルを合わせると説明が出てきたり、マニュアルがどのページにも設置されていたりするので、とても使いやすさを感じています」と語った。

※はてなマークにカーソルを合わせると説明が出るなど、画面内で完結できるサポート機能が豊富

森永製菓では、Webやデータに詳しくない社員でも活用できるツールを求めていた。これは、毎年新しい人材が配属される部署における、新人教育・育成といった課題からも欠かせない観点だった。

活用方法

流入元や遷移先、ユーザーのページ内での動きなどを細かく把握。充実したレポートを作成することで、社内で成功パターンが共有され、実践に移せる環境を構築

サステナブルサイトでは、楽しくSDGsを学ぶために漫画、ゲーム、クイズなど8つのコンテンツを用意している。このサイトの大幅な改修時にUser Insightのデータを活用した。二宗氏はサイト改修の際「ヒートマップを確認したところ、ユーザーがサイトの下部にあるコンテンツまでまったくたどり着いていないことが分かりました。またページ前半の一部コンテンツに熟読の反応が強くなることもわかりました。そこで、ページ上部にグローバルナビゲーションを設置し、ニーズが高い各コンテンツへ直接飛べるボタンを配置しました。その結果、ユーザーが見たいコンテンツにすぐたどり着けるようになったので終了エリアは上部になりましたが、各コンテンツのPV数は増加し、サイト内の滞在時間も伸びています」と効果を語る。

※ニーズがあるメニューをまとめたグローバルナビを上部に設置

また、ヒートマップは流入元など特定の条件でデータを絞り込み確認できるため、どの広告からきたユーザーがよりページ内のコンテンツを見てくれていたのかも把握できる。滞在時間が長い広告や、すぐ直帰してしまう広告など数値から想定できる部分はもちろん、ページ内での行動がわかればユーザーのニーズが可視化され、次に同じ媒体に広告を出す際の参考になる。

User Insightの流入経路分析機能では、広告のみならず、SNSや他ページからの流入と遷移先を把握できる。さらに、ユーザーの離脱ポイントも合わせて確認できるため、回遊を促すために改善すべきポイントも分かるのが特徴だ。「サステナブルサイトではゲームを楽しんで離脱してしまうユーザーが多いことが見えてきました。よりサイト内の回遊を促すために、漫画やクイズもあるという表示を追加したり、追従バナーを設置したりすることでエンゲージメント率が向上しました」と二宗氏は流入経路分析機能を活用した事例を語った。

※流入経路分析機能では、サイトへの導線や遷移先を確認できる

最近ではUser Insightで生成AIからの流入も計測できるようになった。「今後は生成AIからの流入がどれくらいあるのかを把握する必要も出てくると考えています。ChatGPTやCopilot、Geminiなど、どのAIからどのくらい流入が来ているのかも含めてしっかり見ていきたいですね」と二宗氏は生成AIの重要性も語る。

※User Insightでは生成AIからの流入も分析可能。全体の流入ボリュームの把握はもちろん、どのLLM(大規模言語モデル)から流入が多いのかなどの傾向も確認が可能に

二宗氏は、成功パターンの共有や次の施策を考えるために、定期的にレポートを作成しているという。「レポートを作成する際は、サイト制作やUIに詳しくない人でも、今の状態、どう変えたらいいのかを明確に示せるよう、分かりやすいデータを見せることを意識しています。また、改修前後の比較では改善したポイントだけに目が向きがちですが、そこを変えたことでサイトの他の場所にどのような影響を与えたのか、ヒートマップでサイト全体を俯瞰して示すようにしています」と教えてくれた。

※ヒートマップを中心に可視化を意識したレポートを作成

森永製菓では、データ活用の社内浸透にも積極的に取り組んでいる。「年に一回程度、社内向けにUser Insightの勉強会を開催しています。勉強会では、使い方の説明を聞くだけではなく、実際にどのような場面で活用できるのかという事例を共有することを重視しています。説明会後はUser Insightに関する質問や問い合わせが増えて、社内でも意欲的に使う人が増えたと感じています」と二宗氏は語った。

成果

数値だけでなく、ユーザーの動きを分析して直帰率・離脱率ともに22%改善。ニーズの把握もでき、売上は前週比107.5%を実現!

User Insightを活用したことで、森永製菓のサイトに訪れるユーザーの動きは明確に変わったという。ヒートマップを確認すると、サステナブルサイトに訪れるユーザーは、関心のある人とそうでない人が明確に分かれる傾向があった。そこで、User Insightの機能を用いて、滞在時間が長いユーザーと短いユーザーそれぞれのヒートマップを見比べ、行動パターンの差を分析したそうだ。「滞在時間が短いユーザーは『SDGs17の目標』が離脱ポイントになっていることが分かりました。そこで、離脱ポイントをアコーディオンにすることで、見たい人は見られるようにし、興味のない人はすぐ下に進めるような作りにしました。これにより、直帰していたユーザーの離脱を減らし、滞在時間を延ばしたり、他のコンテンツへの回遊を促せたりすることができました」と二宗氏。

User Insightはユーザーの動きが可視化されるため、改善すべきポイントを明確化できる。今回の施策により、森永製菓のサイトでは直帰率と離脱率がそれぞれ約22%改善するという成果を上げた。

直帰率と離脱率だけでなく、ユーザーローカルが提供するSocial Insightと組み合わせることで、森永製菓は売上の増加も実現した。「Social Insightを使い、SNS上で森永製菓に関する口コミを調べていたところ、森永ビスケットシリーズのキャンペーン企画が話題になっていることが分かりました。それと同時にサイトへのアクセスも増えており、User Insightのヒートマップを確認したところ、サイト上部にある商品購入者向けのコンテンツではなく、サイト下部にある、声優さんが成分表示を読み上げてくれる『成分表示イケボ劇場』という誰でも無料で楽しむことができるコンテンツが多く見られていたことが確認できました。そこで、公式のSNSでは無料コンテンツに関する投稿をしたことで、2次的な盛り上がりを逃すことなく作れました」と二宗氏は、適切なタイミングで適切な投稿ができたことに感触を得ている。データを施策に活かした結果、前週比売上107.5%を実現できたそうだ。

※SNSでの話題の把握はもちろん、そこからWebサイトに流入したユーザーの動きも連動して分析することで、施策に活かすことができる

森永製菓がUser Insightの活用を通じて目指すのは、誰もがデータに基づいてWebサイトの改善に取り組める状態だ。二宗氏は「社内におけるUser Insightの認知をさらに広め、それぞれが担当しているブランドや業務で効果的に活用できている状態が理想です。誰もが必要なデータを出せるようになれば、より良いサイトへの改修や制作に繋がっていくはずです」と目指すべき姿を示した。

現在、森永製菓ではブランドの世界観を統一して発信することを重視している。「ブランドの世界観を伝えるデザイン担当者と、伝えたいことがたくさんあるマーケターがいた時、サイトがユーザーにとって見やすいのかという視点が抜けてしまうケースがあります。User Insightは、デザインや構成要素を考慮したうえで、データをもとに見やすさも担保するための強力な助けとなります。各部署がそれぞれ注力したい点を活かしながら、お客様目線を忘れずにサイト作りに取り組んでいきたいです」と二宗氏。

森永製菓には、長い歴史の中で培われた商品やキャラクターなど、伝えられる魅力が数多くある。サイトに載せるコンテンツを取捨選択することにおいても、User Insightのデータは役立っているという。二宗氏と一緒にオウンドメディアを担当している岩崎氏は「集客ができるお店だったとしても商品が魅力的でなければお客様が離れていくように、Webサイトもコンテンツがユーザーのニーズに合っていなければ集客しても意味がありません。そのユーザーのニーズを可視化して改善点を明確にできるのが、User Insightです。これからもデータ活用を促進していき、魅力的なサイトをつくっていきたいですね」と二宗氏は語った。

※ブランドコミュニケーション部 広告グループ 岩崎 育夫氏と

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