データを活用したページ改善でPV2.8倍、CV率25.6%向上!チャットボットも同時活用し実現するツールを効果的に活用したDX化への挑戦とは。
富士フイルムブランドにおける自社複合機・プリンターなどのオフィス機器を提供・活用したオフィスソリューション・サービスや、多彩なビジネスソリューションを展開する『富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社』。販売事務や営業サポート、コンタクトセンターなどの領域で、質の高いバックオフィス業務などを手掛けている。同社では早くからAIやIoTといった先端技術を取り入れ、ソリューションとBPOサービスによる先進的な課題解決サービスの提供は大きな魅力だ。
こうしたさまざまなサービスを展開する同社。問い合わせ対応の改善が求められていた中で、顧客サポート・サービスの接点としてチャットボットに注目。WEBマーケティングのツールを顧客サポートに使うという発想から、ユーザーローカルの「サポートチャットボット」と「User Insight」を掛け合わせて活用することで、相乗効果を生み出している同社の活用事例に迫る。
- 富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社
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- サービス企画部 変革推進グループ マネージャー 貫洞 敏氏
- サービス企画部 変革推進グループ 岩浅 琴奈氏
- サービス企画部 ICT企画運用グループ 池谷 敬之氏
- カストマーコンタクト部 第一統括センターカストマーコンタクトセンター
東テクニカルサポートチーム長 吉兼 広剛氏 - カストマーコンタクト部 第一統括センターカストマーコンタクトセンター
西テクニカルサポートチーム 山田 由美氏(遠隔にて取材に参加)
- 事業内容
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- 販売に関する契約業務および売上管理業務の代行
- 会計・経理に関する業務の代行
- コンタクトセンター業務
- 営業バックオフィス業務 など
FAQの利用率、解決率の向上が求められていた中で、User Insightを導入
――User Insightをご担当されている貫洞さん、岩浅さん、よろしくお願いいたします。まずは導入の経緯からお聞かせください。
岩浅氏:FAQの利用率と解決率の向上を目指して、アクセス解析をはじめた頃のことですが、当時は数字を追いかけているだけではお客様の行動が見えないと感じていました。しかも、クリック数を調べるだけでもかなりの工数と手間がかかってしまう。そんな中でWEBマーケティングのツールをサポート業界でつかってみては?とアドバイスを頂きヒートマップツールの導入検討を始めたんです。先に導入したサポートチャットボットでお付き合いがあったということもあり、ユーザーローカル社のUser Insight を2020年秋に導入しました。決め手となったのは、ヒートマップだけではなく、さまざまなキーワード分析もできる点。総合的なパフォーマンスが高いと感じましたね。導入前にはユーザーローカル社から分析提案など丁寧な使い方の説明もして頂き、手軽にスタートできたのも良かったです。
――最初はUser Insightをどのように使い始めたのでしょうか?
岩浅氏:まずは、複合機の問い合わせページ、FAQページの中でお客様がどこをクリックしているのかをヒートマップでチェックしました。すると、リンクがない箇所がムダにクリックされているなど判明し、ページデザインの修正方針を決めていきました。
貫洞氏:ヒートマップだと、どこまで表示されているか、どこが読まれているかもわかりますし、クリックされているところとされていないところも直感的にわかるんですね。ページ修正をする際、正解がわからない状況で、声の大きな人の感覚的な意見が通りやすいこともあると思うんです。ヒートマップではPV数や離脱率に詳しくない人でもどこにニーズがあるのかが視覚的にわかるので、チームでの打ち合わせ時でも理にかなった共通認識を得ることができています。
岩浅氏:改善前後など違う種類のヒートマップや、期間ごとに分けたグラフを並べて比較できるのでかなり助けられていますね。報告書などの資料としても使いやすく、またこうしたデータは「共有URL」で社内共有がスムーズに行えるのも大きな魅力です。
岩浅氏:ヒートマップの分析をすることで、読まれていないポイントがつかみやすく、適切なテキストボリュームや、リンク先に読んで頂きたい情報がある点など、修正すべき箇所が明快にわかるようになりました。また、これまでは、修正箇所のデータ収拾と、チームでの合意形成に時間が取られてしまっていたのですが、ヒートマップのおかげで改善点が的確になり情報共有と修正のスピードが圧倒的に早くなりました。
岩浅氏:また、FAQページには「解決しましたか?」に「はい」と「いいえ」をクリックするボタンを設置しているのですが、ページデザインを修正後に「はい」と押してくださる方が40%アップしたんです。そもそもは「はい」をクリックすることは少ないと考えていたのですが、FAQの使いやすさが向上しているという実感にもつながっています。
岩浅氏:チームで打ち合わせをしている際に活用しているのが「急上昇ランキング」などの一覧です。ランキングの一覧表を見るだけで、今問い合わせが多く集まっている重要度の高いページがわかります。急上昇しているそのページが、しっかりとお客様の求める回答に合っているかどうかをすぐに確認できますし、FAQ改善をすることも可能です。
貫洞氏:これまでだと、アクセス数をエクセルに写すなどの手間と工数がかかっていましたが、User Insightがあればチーム単位でディレクトリごとにキーワード検索ができ、必要なランキングなどを指定して一覧で確認できるので、打ち合わせが随分と楽になったと感じています。
キーワード分析が楽しくなる!?「キーワードマイニング」機能
岩浅氏:FAQページにどのようなキーワードで流入しているかも重要視しています。User InsightではGoogleサーチコンソールと連携した「キーワードマイニング」ができるのでとても便利です。例えば“エクセル”で「キーワードマイニング」をしてみると、両面印刷の方法についての問い合わせが多いことがひと目で分かります。
岩浅氏:また、キーワードマイニングとともにマップ(右図)で確認すると、“両面印刷”という検索キーワードに“複数シート”、“別シート”が紐付けられていることがわかります。ページを見ているお客様は、どんなことに関心があるのかが、まさに手にとるようにわかる機能です。GoogleサーチコンソールをUser Insightを通すだけで、視覚的にわかりやすいデータ分析ができるのは魅力です。見た目にも楽しくて“もっと分析したくなるツール“だと感じています。
貫洞氏:このように日々の改善を続けてきた結果として、FAQの閲覧数(PV)を2.8倍に、コンバージョン率を25.6%向上させることができました。User Insightの活用も進み、DX化に向けた大きな手ごたえを実感しています。
問い合わせ窓口のデジタルチャネルを確立すべくサポートチャットボットを導入。
手軽な操作性と高度な分析機能が決め手となりユーザーローカル社に!
――サポートチャットボットをご担当されている吉兼さん、池谷さん、リモートでご参加の山田さん、よろしくお願いいたします。まずは、導入の経緯からお聞かせください。
吉兼氏:弊社ではかねてよりお客様のお問い合わせ窓口は電話が主体で、デジタルチャネルでの対応が確立できていなかったんです。これまでお問い合わせの95%ほどが電話でしたが、入電は時期によってかなり波があるため、その波に合わせてオペレーターを増減させるのは現実的ではありませんでした。様々なリソースを投入することで対応せざるを得ない状況の中、有効活用できるデジタルチャネルを求めてチャットボットに着目しました。
池谷氏:ユーザーローカル社の決め手は、分析機能が優秀な点とQ&Aがとにかく簡単に修正できる点でした。2019年7月に導入以来、多いときには1日に数万件というお問い合わせがある中で、膨大な履歴データを分析できるツールは非常に価値が高いと感じています。
吉兼氏:以前は、電話では対応しきれないために回収できていなかった問い合わせも多く、対応品質の向上は急務でした。そんな中で導入したサポートチャットボットは回答の修正・追加の即時反映がとにかく手軽にできます。
池谷氏:回答の修正、追加をするための膨大なデータ分析に助けられています。例えば、問い合わせの中で多く使われるキーワードをテキストマイニング機能で分析すると、こちらで指定した条件に紐付いた集計結果が手軽に可視化できるんです。膨大なデータを分析するためには、かなりの工数と時間が必要というイメージが、ユーザーローカル社のツールを使うことで払拭されました(笑)。ダッシュボードをひと目見るだけで、欲しいデータをすぐに取り出すことができるので、迅速な修正点の改善が実現できています。
山田氏:私は大阪の事業所でチャットボット運営を担当しています。運営作業はリモートで引き継いだのですが、とてもわかりやすいインターフェイスで操作が簡単と意う印象です。2時間ほどの説明で更新作業ができるようになり、使いだしからスムーズでした。シナリオの設計も導入部分から作成の工程もわかりやすいので、悩むことなく使えています。
修正箇所を即時改善することで利用率の向上に直結!
――チャットボットの利用率の変遷はいかがでしょう?
池谷氏:導入当初のことですが、SNSや公式ホームページでの告知や、チャットボット導入をお知らせするチラシの配布なども行いましたが、実は認知が広がらずアクセス数が伸び悩んでいました。そんな中で、お問い合わせ窓口にかつてないほどの入電が入ることがあり、その対応手段としてチャットボットの回答に即時反映をしたんです。このときチャットボットへアクセスが集中したのですが、解決率は従来よりも30%も増え、以降はチャットボットへのアクセス数が一気に増えました。
吉兼氏:そうでしたね。アクセス集中の前後で平均利用数は10倍以上になりました。チャットボットがお客様の“成功体験”に繋がり、1度使うことで使い続けていただけるという認識が社内でも一気に高まりました。チャットボットで分析したお客様の声から修正箇所や、求められている回答がすぐにわかり、また即時改善することで、お客様の利用率にも直結することができるのはサポートチャットボットの大きな強みだと感じています。
サポートチャットボットとUser Insightのクロス分析で相乗効果も!
――ここからは、サポートチャットボットとUser Insightを同時活用することでの相乗効果についてみなさまに伺います。
岩浅氏:FAQの分析はもちろんですが、サポートチャットボットで頻発するキーワードは旬なものが多いので、毎週の会議でキーワードの共有をしています。
池谷氏:チャットボットのほうがコンパクトに情報をお伝えできて、Q&Aの配置などの即時対応も機敏にできるので、回答の用途に合わせて対応しています。
岩浅氏:一方で、チャットボットで問い合わせが増えている回答が、FAQにない場合はすぐに作成してリンクを用意するなど二段構えの体制を取っています。問い合わせ時に、チャットボットを見ていただければ、とお伝えすることでFAQに誘導できるようになったのも強みですね。ご説明をする対応時間も削減できています。
池谷氏:今後は、コンバージョンをしたお客さまがチャットボットでどのような会話をしているのかをキーワードマイニング分析することで、より深い解析につなげていきたいと思っています。User Insightで分析したアクセスログとチャットボットで分析した会話ログを紐付けることで、より細やかな対応が可能になると感じています。
貫洞氏:ツールを相乗して活用することで、お客さま目線のキーワードをより深く広く拾えるようになりました。こうしたデータを元に、チャットボットもFAQも互いにブラッシュアップできたことは、私たちにとっての大きな財産になったと感じています。
――では、最後に今後の展望についてお聞かせください。
岩浅氏:今後は分析・活用のノウハウを社内共有することで、会社全体の改善に取り組んでいければ、と考えています。また、サポート業界では、まだまだFAQが改善できないという悩みを抱えていらっしゃる方も多いと思うんです。弊社では、2つのツールを活用することで、より良いサイトを作成していく方法も見えてきましたので、今後は社内外で活用方法を提案していきたいと考えています。
池谷氏:まだまだ電話でのお問い合わせも多いですが、チャットボットの利用者数が10倍に増えるなど、WEBで解決してくださるお客様が増えているという手応えも感じています。今後はWEBで問い合わせたお客さまには、WEBで100%解決していただけるような仕組みを作っていければと思っています。
吉兼氏:チャットボットとUser Insightを両用したノウハウを、いかにして社内外で活用していけるか、と考えています。今後はチャットボットの価値はますます高まると感じていて、特にユーザーローカル社のツールはITスキルがなくても深く分析できるのが大きな強み。今、私たちが培っている改善サイクルをいろんな場所で活用できる機会を創出していければ。
貫洞氏:最近はチャットボットやヒートマップを「どうやって活用しているんですか?」と相談されることが増えました。活用ノウハウは企業の強みとして、また価値としてご提供できると感じています。
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