CTRに10倍以上の差があることをポップアップのABテストで発見。ヒートマップやマウスリプレイも活用し、あらゆる角度でユーザーの動きを分析できるように

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日本最大級の利用者数を誇るLINEを基盤に、多角的なサービスを展開する『LINEヤフー株式会社』。その中でも、日常に楽しさを提供するゲーム事業は、『LINE ポコポコ』など、多くのユーザーに親しまれているタイトルを多数展開している。常に複数の人気タイトルを抱える同社では、新作のリリースや周年イベント、季節ごとのコラボレーションに合わせて、膨大な数のキャンペーンサイトが制作されるのだ。

短期間で多数のサイトを管理するためには、鮮度が高く、かつ詳細な情報を得ることが欠かせない。そこで同社は、UI/UXの観点でデータ分析を行うためにUser Insightを導入した。ここでは、User Insightから得た情報をどのような改善に活かし、どのような効果を得ているのかについて、ゲーム事業横断ディビジョンの櫻井氏、増井氏、与坂氏にお話を伺っていく。

LINEヤフー株式会社 ゲームSBU 経営企画ユニット ゲーム横断ディビジョン 与坂 真奈美氏、櫻井 大輝氏、増井 麻衣氏
LINEヤフー株式会社
  • ゲームSBU
    経営企画ユニット ゲーム横断ディビジョン
    与坂 真奈美氏
    櫻井 大輝氏
    増井 麻衣氏

課題

1〜2ヶ月でクローズするキャンペーンサイトを年間で数十本ほど制作。サイト改善を即座に実施するために、さまざまな角度でデータ分析できるヒートマップの必要性を感じていた

年間の制作本数が数十本に及ぶというLINEヤフーのゲーム事業による特設サイトの多くは、1ヶ月から2ヶ月という極めて短期間でクローズする。その短いサイクルの中で、いかにユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョンへと導くかがディレクターの腕の見せ所だ。しかし、User Insightの導入以前は、確かな根拠に基づいた改善が難しいという課題があった。

与坂氏は「以前から無料のアクセス解析ツールは活用しており、PV数やクリック数、よく見られている時間帯などを確認していました。特にナビゲーションやゲーム遷移のクリック率を見ることが多く、状況に応じてデザインやテキストを変更していました」と当時を振り返る。

LINEヤフーでは長期にわたって人気を博するゲームを展開しているため、周年サイトが毎年のように制作される。そのため、前年の数値や施策結果をもとに改善していくのだが、全てのサイトに前年のデータがあるわけではない。

「サイトの内容は毎年ブラッシュアップされていくので、必ずしも前回のサイトが参考になるとは限りません。そのため、無料ツールで得られるデータだけではなく、もっと細かい分析をしたいと感じるようになりました。そこで、UI/UXの観点でデータ分析できるツールを探し、ヒートマップ機能で細かい分析ができるUser Insightの導入を決めました」と櫻井氏は教えてくれた。

短期間でクローズするサイトではあるが、LINEヤフーでは公開後もデータを見ながらコンテンツの改善を繰り返している。時には、公開して1週間でファーストビューのデザインを変更することもあったそうだ。

User Insightの魅力について増井氏は「ヒートマップでは『どこで離脱して、どのページに遷移したのか』や『どのエリアが熟読されているのか』など、さまざまな角度で分析できます。リアルタイムのデータが見られたり、機能のアップデートが充実したりしているのも嬉しいポイントです」と語ってくれた。

年間数十本のサイト公開を繰り返すLINEヤフーにとって、User Insightのヒートマップで分析できるデータが多いことと、情報がリアルタイムであることは、導入の大きな決め手になった。

活用方法

ヒートマップとマウスリプレイで、ユーザーの動きや熱量を視覚的に把握。ポップアップもノーコードで気軽に実装できるため、効果を得られる施策を即座に回すことができる

User Insight導入後、LINEヤフーで最も活用されている機能がヒートマップだ。ユーザーの動きが可視化されることでサイトの改善点が把握できるため、各サイトの分析に欠かせない存在となっている。

過去には、『LINE ポコポコ』の8周年サイトで得た知見を10周年サイトに活かした経験もあるようだ。同タイトルのディレクションを担当した与坂氏は「周年サイトには載せたい情報がたくさんありますが、ページトップに載せられる量には限りがあります。さらに、ページの構成に制約が設けられていることもあり、ユーザーに伝えたい情報を見てもらうための工夫が必要でした。8周年サイトではゲームを盛り上げるフィーバータイムを読んでもらうため、暗い画面の後にネオンカラーで目立たせたところ、ヒートマップで熟読されていることが確認できました。この経験を活かして10周年サイトでは、キャラクタープレゼントの前後の色味を変えることで、同様に熟読されたことが確認できています」と教えてくれた。

※ヒートマップ機能では、読んでほしいエリアが熟読されているかどうかを一目で確認できる

User Insightには、ユーザーの画面上の動きが見えるマウスリプレイ機能もあるため、どのくらいの熱量を持って読まれているのかが把握できる。与坂氏は他部署の人とも連携して施策を実行するケースが多く、ヒートマップやマウスリプレイで視覚的なデータとしてユーザー行動がわかることは、意思決定の速度を上げるのに役立っているようだ。今では過去のデータをもとに、フォントサイズや文字数、ボタンの間隔などまで調整するようになっている。

※条件を指定しながら複数ユーザーのマウスの動きを再生することが可能

User Insightの活用は、ヒートマップによる現状分析に留まらない。増井氏が積極的に活用しているというのが、管理画面上で手軽に実装できる「ポップアップ機能」と「ABテスト」だ。

増井氏は『LINE:モンスターファーム』(原作:コーエーテクモゲームス)で初めてプレゼントキャンペーンを実施した際にポップアップを活用した。その目的は、「LINE GAME ラッキーガチャ」を経由して特設サイトに流入してくるユーザーの直帰率が高いという課題に対し、ポップアップを用いることで直帰を防ぐことだ。

「LINE GAME ラッキーガチャのミッションを達成するために流入したユーザーは、目的を果たしてすぐに離脱してしまう傾向がありました。そこで、サイト流入から3秒後にプレゼント内容を記載したポップアップを表示し、ゲーム遷移を促しました」と増井氏。

この際、1種類のポップアップを表示するのではなく、今後のキャンペーンの効果も最大化するために、2種類のプレゼントを用意してABテストを実施した。増井氏は用意したプレゼントについて「1つは100名にAmazonギフトカード2,500円分が当たるもので、もう1つは先着3,000名に480円相当のLINEポイントが当たるものにしました」と教えてくれた。

※ポップアップのABテストを手軽に実装できる

当初は、金額の高いAmazonギフトカードの方がクリックされるだろうと予想していた増井氏だが、その結果について「CTRを比較したところ、Amazonギフトカード2,500円分プレゼントのポップアップが1.27%だったのに対し、480円相当のLINEポイントプレゼントのポップアップは12.84%と、10倍以上の差がつきました。ユーザーはプレゼントの金額よりも、当たる人数の方を重視するのではないかという仮説を得ることができました」と教えてくれた。

今後もLINEゲーム内でプレゼントキャンペーンを実施する可能性は高いという。これまではAmazonギフトカードをプレゼントの定番としていたが、今回のABテストの結果から、LINEポイントをプレゼントするという選択肢も増えたようだ。

さらに、増井氏は「User Insightの良いところは、エンジニアやデザイナーの手を借りずに、直感的な操作だけでABテストを即座に実行できる点です。スピード感が求められる現場には、この手軽さが欠かせません」と魅力を語ってくれた。

成果

ポップアップを活用したことでXのシェア率が143%に伸長。施策に対するハードルが下がったことで、合意形成の促進と施策効果の最大化を図れるようになった

User Insightの導入は、具体的な数値改善という形でも現れている。『LINE:モンスターファーム』の新規ユーザー向け施策ではミニゲームページへの遷移を促すため、新規訪問ユーザーに対してポップアップを表示した。その結果、前回のミニゲームを公開した際と比較してXでのシェア率が143%、報酬の受け取り率は115%と、KPIの達成に貢献した。

増井氏はポップアップの活用について「ユーザーの立場になって考えると、ポップアップが過剰に表示されると反射的に消してしまうかもしれません。そのため、ユーザー体験を損なわないように何を伝えたいのかを端的に表示したり、同じユーザーに何度も表示しないようにしたりしています。User Insightでは、1人のユーザーに対して1度しかポップアップを表示しないという設定ができるので、とても助かっています」と語る。

この数値と同様に大きな成果と言えるのが、ABテストといった施策に対するハードルが下がり、社内での効果検証を効率的に進められるようになったことだ。「かつては『ABテストをやりたい』と思っても、デザインやコーディングなどの工数をかけて実装しなければなりませんでした。今は、User Insightのおかげで自分たちの業務範囲内で実施できています。工数は間違いなく減っていますし、なにより施策に対する心理的ハードルが下がりましたね」と櫻井氏は語ってくれた。

LINEヤフーでは1つのサイトを制作する際に10人から20人ものメンバーで会議を開くこともあるという。以前は合意形成に至るまで時間がかかっていたが、施策に対するハードルが下がったことで「まずは検証してみましょう」という提案で素早く効果検証に進めるようになった。櫻井氏は「ミーティングの参加者全員が納得する着地で進められますし、自分たちのノウハウとしても適した施策を把握できるので、気軽にABテストを行えるのは本当にありがたいですね」と感じている。

現在、LINEヤフーのゲーム事業は国内に留まらず、タイや台湾といったグローバル展開も加速させている。「海外展開するゲームの場合、日本語版のサイトをベースに翻訳して展開することが多いのですが、リリースの準備に追われて検証まで手が回らないことがあります。User Insightを使えば工数を削減できるので、今後は海外サイトでもポップアップやABテストを検証してみたいと思います」と増井氏は展望を語る。

国内においても引き続きヒートマップやマウスリプレイを活用してユーザーの動きを把握し、より深い検証を進めていく考えだ。常にサイトのオープンが控えているLINEヤフーでは、User Insightが業務効率化と施策の効果最大化に欠かせない存在となっている。

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